看護師に必要な基礎知識、スキルアップ、メンタルケア、コミュニケーション能力、考え方などを共有して、患者さんに適切な看護ケアを提供できるようにするブログになります。

がん疼痛の薬物療法とは?どうアセスメントする?

今回は「がん疼痛の薬物療法」について記載していきますね。

がんの患者さんは、2人に1人は人生のどこかでがんを発症する時代になっています。治癒するか、死に至るがんというのは別になりますが、がんは当たり前の病気として認識されていると思います。

その中でがん疼痛というのは、耐え難い激痛であることがあります。がんの終末期患者さんの場合では、何らかの痛みが出現していることがほとんどになります。

がん疼痛治療の目標とは何なのか?鎮痛薬にはどんな種類があるのか?解説していきましょう!



がん疼痛治療の目標ってあるの?

WHO方式によると、がん疼痛治療には、3目標があるとされています。

・第一目標:疼痛に邪魔されずに睡眠時間が増加する
・第二目標:安静時の疼痛が消失する
・第三目標:体動時など行動しても、疼痛が見られない状態

このような目標が定められています。第二目標までは、数日中にコントロールされる場合がほとんどなのが、臨床で働いている印象ですね。

鎮痛薬にはどんな種類があるの?

がん疼痛で、最終的には医療用麻薬が使用されますが、その前に使用する鎮痛薬があります。

鎮痛薬の開始薬や補助薬として使用されるのが、アセトアミノフェン(カロナール)になります。小児や妊婦、高齢者によく使われる解熱剤ですね。副作用がほとんどないのが特徴になります。

次に、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)があります。炎症性の疼痛に有効となります。抗炎症の力を持っていますが、副作用として腎機能障害や胃腸障害があります。なので、これらの機能を考えながら使用していくことになります。

これらを使っても、効果的な除痛ができない場合には、医療用麻薬を使用していくことになります。

医療用麻薬にも、色々種類があるの?

モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなど種類は様々ありますが、基本的には中等度から高度のがん疼痛に使用されるオピオイドになります。

医療用麻薬を使用して、効果が出るまでの時間は?どの時間が一番効果があるの?

ここが看護師のケアポイントになります。効果が出るまでの時間には、薬剤によって差があります。

モルヒネでは、

・速放製剤:痛みがあるときにレスキューとして内服するもので、10分以内。最高血中濃度30分~1時間以内
・12時間型徐放製剤:約1時間。最高血中濃度は2~4時間
・坐剤:20分。最高血中濃度は1~2時間

オキシコドンでは、

・12時間型徐放製剤:12分。最高血中濃度は2.5±1.4時間
・速放製剤:10分。1.7±1.3時間

フェンタニルでは、

・3日型貼付製剤:1~2時間。最高血中濃度は24時間
・1日型貼付製剤:1~2時間。最高血中濃度は72~120時間
・舌下錠:5分。最高血中濃度は30~60分

このように差があります。この知識を持っていると、例えばMSコンチン錠を初めて内服した患者さんから、「30分立っても痛くてどうしようもない!」と訴えられたとします。この場合、12時間型徐放製剤は、1時間後に効果が出るので、まだ疼痛コントロールができないのです。そのため、速放製剤を初めに内服してもらうことで、10分以内に効果が出るので、痛みを感じずに過ごすことができるのです。

最高血中濃度を知ることで、患者さんにどのようなアセスメントができるのか?

最高血中濃度の状態で疼痛の訴えが続いている場合には、効果が十分に得られていないという判断になります。その場合、さらに内服の増量を検討し、除痛ができるように調整していきます。

看護師がこの知識を持つことで、「薬の量が足りないのかもしれない。レスキューで対応しながら、医師に増量の指示を確認しないといけないな。」というように考えることができます。

痛みは生活の質に大きく影響するものです。正しい知識をもって、患者さんが安楽に過ごすことができるように知識をつけていきましょう!




関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。