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抗精神病薬の副作用で便秘やイレウス。看護師の役割は?

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今回は「抗精神病薬の副作用で便秘やイレウス。看護師の役割」について記載していきますね。

 

あなたは、抗精神病薬を内服している患者さん、消化器入院でイレウスになった患者さんに関わったことはありますか?

 

消化器内科で働いていた頃、抗精神病薬を内服している患者さんが、サブイレウス、またはイレウスを繰り返し、入院している方がいました。

 

どうしても、抗精神病薬を内服している方は、精神症状に目がいきがちですが、身体合併症を起こしていないか、観察していくことが大切です。

 

在宅生活をしている中で、イレウスを繰り返している場合には、セルフケア能力を高めるための関わりを、看護師ができる限り提供していくことが、大事になっていきます。

 

では、抗精神病薬による便秘に対して、どのように下剤コントロールをしていく?患者さんと看護師の信頼関係が、症状の訴えを正確につかむことにつながる?セルフケア能力を高めて、日常生活に良い変化が出てくるためには?解説していきましょう!

 

 

抗精神病薬による便秘に対して、どのように下剤コントロールをしていく?

 

抗精神病薬を内服すると、なぜ便秘になりやすいのでしょうか。

 

抗精神病薬によっても強弱はありますが、抗コリン作用が強い薬剤は、腸の蠕動運動を抑えてしまうので、消化機能を低下させ、便秘につながってしまいます。

 

便秘が続き、腸の蠕動運動がなくなってしまうと、イレウスを起こしてしまい、危険な状態に陥ることもあります。

 

これを防ぐために、下剤を内服してコントロールしているのです。

 

しかし、長期の下剤定期内服は、腸の蠕動運動のコントロールを不良にするといわれています。

 

消化器内科の臨床現場で働いていた頃、1日の下剤量がとんでもなく、多い量を飲んでいることに驚いた経験があります。

 

確かに下剤内服を定期的に行わないと、腸の蠕動運動が弱くなってしまうのは事実です。

 

ただ、ルーチンに毎日飲み続けるのではなく、個々の患者さんに合わせて、2日~3日排便がない所で、下剤を内服するというように、工夫しながら内服することが大切ではないかと考えます。

 

イレウスを起こした患者さんに、下剤内服について聞いてみると

 

「よくわからない。言われたとおりに飲んでる。」

「その時によって、下剤の飲む量は違う。」

 

というように話していることがあり、疎通性が困難で答えられない方もいました。

 

患者さん自身が、下剤内服について正しい知識を持ち、コントロールすることが大切です。

 

患者さんと看護師の信頼関係が、症状の訴えを正確につかむことにつながる?

 

相手に何かを伝える時には、信頼関係が確立していることが、前提条件にあります。

 

ここが、しっかりできあがっていないと、患者さんは心を開いてくれないことがあります。また、細かな訴えを確認することができないこともあります。

 

上記に書いた下剤コントロールの場合、便秘に対してどのような気持ちであるのかを確認していく必要があるでしょう。

 

・浣腸をするのが嫌だから、毎日下剤を飲む

・お腹が痛くなるから、下剤を飲まない

・よくわからない。大丈夫。

 

というように、患者さんによって、様々な反応があります。

 

また、患者さんに聞くと、1日1回排便があったと話しており、看護師としては安心します。

 

ですが、排便量や便の性状といった、細かな情報も把握することが、排便コントロールには必要です。

 

腹部に関連した訴えが、いつもと違う場合には注意が必要です。

 

何かしらの不快感をうまく表現できないことがあるので、観察を強化していきましょう。

 

セルフケア能力を高めて、日常生活に良い変化が出てくるためには?

 

無事、便秘やイレウスが解消されて、在宅退院が近づいてきたら、繰り返さないようにセルフケア能力を高める関わりが、大切になってきます。

 

セルフケアとは、日常生活をする上で、自分自身の健康を維持できるような知識や行動力のことを言います。

 

抗精神病薬を内服していると、精神症状が抑えられる分、活動量が低下してしまう場合が多いです。

 

セルフケアが、正しくできるためには、動機づけや意欲を高める必要があります。

 

例えば、普段、便秘になった時、どのように行動するでしょう。

 

・運動量を多くして、体を動かす

・よく睡眠をとって、腸蠕動を促進する

・腸に良いとされているヨーグルトを食べる

・水分を多く摂るようにする

 

というように、行動を起こしますよね。

 

これが、セルフケアになります。

 

セルフケア不足になると、このような行動をとらずに対処できなくなります。

 

結果、入院し治療をするという状態に陥ります。

 

患者さんの疎通性、理解力、社会的背景は、個人差が大きいです。

 

患者さんに合ったアプローチをしていき、行動化できるように支援していくことが、看護師にとって大切なことだと考えます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

抗精神病薬を内服している患者さんに対しては、精神症状ばかりを観察しがちですが、身体症状も合わせて、全身状態に異常がないか観察していくことが大事です。

 

看護師としての役割は、患者さんの不快症状にいち早く気づけるように、全身症状を見ていくようにしましょう。

 

抗精神病薬と下剤について書きましたが、人に対して行うのでルーチン対応はないです。

 

正しい知識と臨床経験、コミュニケーション能力を持って、患者さんに対応していくと、自然と最善の看護を提供することができるのではないでしょうか。

 

 




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