看護師に必要な基礎知識、スキルアップ、メンタルケア、コミュニケーション能力、考え方などを共有して、患者さんに適切な看護ケアを提供できるようにするブログになります。

今まで来なかった家族への対応、看護ポイントって?

今回は「今まで来なかった家族への対応」について記載していきますね。

例えば末期のがん患者さんで、毎日面会に来てくれるAさん、遠方に住んでいるため、一度も来ない家族が数名いたとします。患者さんとAさんは、とても仲がよく、頼りにしている関係性です。患者さんの容態が悪くなり、予後が週単位であることを伝え、DNR(延命処置をしないで、自然な形で最期を迎える)となりました。しかし、翌日に遠方の家族が来院し、強い口調で「どうなっているんだ!説明しろ!」と怒鳴っていました。

上記のような例ですが、病棟で働いている看護師だと経験したことが多いのではないでしょうか?医療者側としては、「毎日面会に来て、患者さんと仲も良いので、この人がキーパーソンとなる人だろう。」と考えます。

一般的に考えると、その可能性は高いでしょう。でも、そうとは限らないのです。 

どういうことなのでしょう?キーパーソンとは何なのか?家族メンバーの役割とは?解説していきましょう!



キーパーソンってなに?

よく臨床現場では、
「家族の中でキーパーソンを決めてほしい」
「キーパーソンは誰なのかわからない」
「キーパーソンだと思っていたけど、違った」

こんな声がよく聞こえてくると思います。 臨床現場のキーパーソンの意味は、

・患者さんの意思を代弁できる人
・家族を取りまとめられる人
・患者さんが大切にしている人
・医療者の説明を頻回に受けられる人

このような人が、キーパーソンととらえることが多いです。

キーパーソンの役割は、家族の中でまとめることができる人物なので、うまく解決ができることに対しては有効的です。ですが、今回の例のようにお互いの意見が合わずに、キーパーソン中心のアプローチができない場合には、キーパーソンという考え方を捨てたほうが、円滑に進む場合が多いので、柔軟な対応が求められます。

突然来る家族は、厄介者?

上記の例で話しますね。正直な話しをしてしまうと、多くの看護師の気持ちとしては、
「この人たち邪魔だなー。患者さんとAさんの主張があっているのに、今さらなんなんだろ。」

というように、価値観が合わない、心理的な距離が遠い家族に対して、負の感情を抱きやすいです。

医療者側の意見としては、当然の考え方なのかもしれません。しかし、冷静に考えてみましょう。

なぜ今まで来なかった家族が、病状を知り病院に来院することになったのか?
それは、家族の関係性が大きく影響しているでしょう。

Aさんにとって、遠方の家族こそがキーパーソンなのかもしれません。もしかすると、Aさんと遠方の家族と意見が合わないのかもしれません。どちらにしても、Aさんは遠方の家族に相談しているのです。

そして、遠方の家族が患者さんを心配し、状況の把握ができない状態で病院に怒鳴り込んできたと考えられます。

看護師として、どのように対応する?

家族は、個々の役割を担っています。重要な意思決定の場面では、これらを支援していくことが重要です。

特に、突然現れる家族は、重要な意思決定に必要な存在と考えたほうがよいでしょう。
まずは、遠方の兄弟の主張を聞き入れてから、病状の説明を丁寧にしていく必要があります。看護師で対応しきれない場合には、医師に説明の場を作ってもらいましょう。

その後、Aさんと遠方の家族に相談してもらい、看護師が間に入り、情報をまとめていきます。家族の意見をまとめることは、遠方の家族にとっては新しい情報ばかりです。最初は難しいですが、話しをしていくうちに、徐々に理解を示してくれるのが印象としてあります。

リラックスして冷静に話しができる空間、例えば「もし○○さんだとしたら、どのように考えると思いますか?せっかく皆さんが集まれたので、それぞれでお話ししてみませんか?」 

などの声かけをしてみましょう。話しをしながら、家族の役割や関係性を推測しながら進めていきます。家族の関係性は、様々なので一概には言えませんが、看護師の観察力、このような場面でも活かされます。 

今まで来なかった家族が、突然来ることはよくあります。臨床現場では、「看護師あるある」なのかもしれませんね。患者さんの想いやいつも世話にしていたAさんを全て覆されると、ついつい非難したい気持ちになります。

「この家族、めちゃくちゃだな。何をしたいんだ。」といった感情を抱きたい気持ちはわかります。ですが、家族の行動としては、患者さんを心配する上での行動なのです。
看護師は、患者さんと家族をうまくつなげる役割があります。良好な関係が保てるように、頑張っていきましょう! 




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