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昔と現代のエンゼルケアの違いは?留置物の対処は?

今回は「昔と現代のエンゼルケアの違い」について記載していきますね。

あなたは、エンゼルケアと聞くと、どのようなイメージをお持ちですか?

エンゼルケア=死後処置

このようなイメージがあるのではないでしょうか。

死後処置は、死後退院するための処置になりますよね。

エンゼルケアはどうでしょう?

エンゼルケアは、遺体の変化や悪化を抑制するための遺体管理も含まれており、現在では、エンゼルメイクを行う場合もあります。

エンゼルメイクは、生前の状態へできるだけ近づけるために、化粧を行う処置になります。

このことから、死後処置とエンゼルケアには、違いがあると考えられます。

では、昔と現代でエンゼルケアは、どう変化してきたのでしょう?遺体に挿入・留置されたものに対して、どう対応したらいいの?解説していきましょう!



昔と現代のエンゼルケアは、どう変化してきたの?

エンゼルケアといえば、昔当たり前に行われていた処置が、現在では変化してきます。具体的には、

綿をつめる

昔は、鼻腔や口腔、耳、肛門に綿をつめるのが、当たり前に行われていました。では、現代ではどうでしょうか。綿つめは、必要最低限となりました。大量に吐血をしたり、排泄物などが退院してから、大量に出る可能性がある場合に、一部綿をつめる形を行っています。

出てくる可能性が低い場合には、無理な綿をつめない方向になっています。今は、綿ではなく、遺体の腐敗を少しでも遅らせるために、冷却を優先している場合もあります。

手首を組む

私が新卒の頃は、手首を縛って固定し、組ませるようにしていました。しかし現代では、無理に組むことで変形や変色する可能性があるので、自然な形で体の横やお腹の上などに、腕を置くようにしています。

口を閉じるために、顎を縛る

縛ることはしないで、口が開いてしまう場合には、枕を高くし、顎の下にはタオルを丸めて入れるように対処しています。圧迫をすることで、一部浮腫が出てしまうのを防ぐためです。

全身清拭は、消毒液

新卒の頃は、消毒液を入れて、色のついた水で体を拭いていた記憶があります、しかし、消毒液は、皮膚の乾燥を促してしまうので、現代では行いません。

この他にも、医療者が全て処置を行っていましたが、現在は、家族に参加してもらうことも可能なので、一緒に処置を行うか確認をしていますし、顔に布をかけるのかどうかも、ご家族に意向に沿って、対応しています。臨床体験上、顔に布をかけるケースも、年々減少してきた印象がありますね。

遺体に挿入、留置されたものに対して、どう対処したらよいのか?

あなたは、遺体に挿入、留置されているCVカテーテル、抹消静脈カテーテル、排液ドレナージチューブ、PEGチューブなど、どのように対応していますか?全て当たり前で、医師に抜去してもらっていますか?

全て当たり前で、抜去するという考えは、危険かもしれません。抜去をすることで、遺体をもとの姿に戻すという考え方はありますが、遺体の状態を悪化させてしまう場合も、十分に考えられるのです。

では、具体的に、留置されているものの種類で、見てみましょう。

CVカテーテル

抜去をすると、高確率で抜去部位から体外への漏液が見られます。これは、退院後に発生するので、病棟で処置をした看護師は、直接確認することは、あまりないかもしれません。

では、どうするか?

方法は2通りあって、露出した部分をカットして栓をするか、抜去後に医師に依頼をし、結紮をしてもらうこと方法があります。

ちなみに私の病棟では、後者の結紮を行ってもらっています。これを行わないと、凝固機能が急激に低下しているので、持続した漏液が出てしまいます。

末梢静脈カテーテル

CVカテーテルより小さく、皮下の浅い部位なので、リスクは低いと考えます。漏液が少ない、もしくはない場合には、フリーでいいですし、漏液が多少あるならば、フィルムを貼用することで、トラブルは起きないでしょう。

排液ドレナージチューブ

末梢静脈カテーテル同様に、抜去によるリスクは、低いものになります。こちらも、フィルムの貼用のレベルで、トラブルになる可能性は低いです。

PEGチューブ

家族から希望があれば、抜去をしますが、あえて抜去をする必要はありません。完全抜去をしても、抜去部位にフィルムを貼用することで、トラブルになることは、ほとんどないでしょう。PEGは、火葬で完全に焼却されるので、特に問題は起こりません。

ペースメーカーはどうするの?爆発するって聞いたことがあるけど

爆発というのは、少し大げさかもしれません。ペースメーカーは、金属躯体で、内部には電池と電子回路があります。

火葬をすると、爆発するのではなくて、破裂をするのです。問題となるのは、躯体破裂時の大きな音と飛散があることです。

しかしながら、近年では、躯体が改良されており、破裂時に問題が少ない製品が増えてきています。そのため、どんなペースメーカーが挿入されているのかを、把握しておく必要があります。

といっても、ペースメーカーの交換は、10年ほどです。最新のペースメーカーは、問題が発生しにくいようになってきているので、そこまで構えなくてもよいかもしれません。

もし、破裂をする可能性が高ければ、ペースメーカーを除去することになります。また、ペースメーカーを温存したまま、破裂防止を阻止する方法もあります。

経皮的に穿刺して、躯体に排気孔を作り出して、破裂を防止するのです。しかしながら、極小さい穴とはいえ、遺体に針を刺すのは事実です。倫理的な問題があるので、ペースメーカーを除去するという話しになった時には、慎重に対応せざるを得ないのが、現状ではないでしょうか。

いかがでしたでしょうか?

医療は日々進化しており、新しい知識をつけていくことが大事になります。知識をつけることで、適切な処置を提供できるのです。看護師のスキルアップは、日々の経験と新しい知識から、成り立ちます。

あなたは、エンゼルケアをどのように行っていますか?




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