看護師に必要な基礎知識、スキルアップ、メンタルケア、コミュニケーション能力、考え方などを共有して、患者さんに適切な看護ケアを提供できるようにするブログになります。

化学療法で口内炎は何でできるの?看護のポイントは?


今回は、化学療法(抗がん剤)投与後に、引き起こす口内炎について記載していきますね。

口内炎は、舌や歯肉、口唇の内側など、口腔粘膜や咽頭粘膜に起きた炎症症状のことをいいます。

なぜ、化学療法後に口内炎で起こりやすいのでしょう?
化学療法は、がん細胞を破壊しますが、正常細胞にもダメージを与えてしまいます。特に、口腔粘膜や
骨髄などは細胞分裂が早いので、影響を受けやすくなります。 

大きく分類すると、
・がん化学療法剤が直接作用する
・骨髄抑制による局所感染

この2つに分けることができます。

がん化学療法剤が、唾液中に排泄されたり口腔粘膜に活性酵素(フリーラジカル)が発生し、粘膜が直接障害され、口内炎が発症すると考えられています。

また骨髄抑制(骨髄抑制については、こちらの過去記事を参照してください)が起こり、免疫機能が低下することで、口腔内に局所感染が起こり発症します。



化学療法後、いつ頃から口内炎は発症しやすくなるの?

・発症しやすくなるのは、2日~10日頃
・局所感染については、免疫低下が7日~14日後なので、その頃に発症しやすい

なので、化学療法後は口内炎の予防行動が非常に重要となります!

化学療法後、口内炎が発症するリスクがある患者さんの、看護介入ポイントは?

口内炎の予防には、口腔内の観察が大切になります。正常な口腔内粘膜は、ピンク色で潤い、滑らかで無傷な状態です。
化学療法の治療開始前に、口腔内の状態を事前に観察することで、異常の早期発見につながります。

口内炎の予防には、
・ブラッシング、うがいをすることで口内感染の原因である歯垢を除去できる
・ブラッシング時には、歯茎や口腔内を傷つけないように、柔らかい材質の歯ブラシを使用する
・細菌が繁殖するのは食間や就寝中であるので、特にこの時間帯はうがいを徹底してもらう
・ポピドンヨードによるうがいは、菌を抑える力があるので、併用していくとよい

これらに気をつけて、口内炎の予防知識を伝え、援助していく必要があります。

口内炎を予防していたが、発症してしまった場合には?

・可能な限り、口腔ケアの継続を行う。ブラッシングで疼痛が強い場合には、スポンジブラシを使用し歯垢を除去していく
・疼痛が強いと、食事に悪影響を与える場合が多い。その場合には、塩酸リドカインを含むうがい水を
使用していくのが有効的。これは、しびれを利用して疼痛を緩和し、食べやすくする効果がある。
・食形態の見直しを行い、酸味や刺激のあるものを避けるようにする。具体的には、ゼリーやヨーグルトのようなとろみのある物、柔らかい物が好まれる。

私が消化器内科で働いている時も、数例は口内炎を発症し、重症化する事例がありました。かなりひどい状態だったので、塩酸リドカインを含むうがい水を1日何回も使用し、ブラッシングはできなかったので、うがいを徹底的に行いました。それでもしばらく治らなかったので、食事はほぼ摂れず、CVカテーテルより高カロリー輸液で日々を過ごしている患者さんがいました。
口内炎の予防行動はとるように説明はしていましたが、徹底した行っていたかと聞かれると、「はっきりとしたことがわからない。」というのが正直な感想です。
患者さんの理解力や行動力をアセスメントするのも、看護師の大事なポイントです。あまり行動しないような人であれば、こちらから積極的にアプローチしていくことが必要です。

口内炎が発症してからでは、対処療法が基本になります。口内炎の予防行動が、非常に重要であることがよくわかります。

この記事を読んでいる方で、がん化学療法に関わっている人がいれば、口内炎の予防に力を注いでいただければと思います。「患者さんの生活の質を維持できるために」です!




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コメント

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  • コメント (2)

    • 長尾忠
    • 2016年 12月 14日

    歯科医です。テラコートリル軟膏とケナログ等口内炎用ステロイド軟膏を1:1~1:2の割合で混ぜると口内炎に良く効く特効薬が出来ます。詳しくはファミリー歯科口内炎の治し方ブログをご覧ください。

      • ナースマンかず
      • 2016年 12月 31日

      返信が遅くなり、すみません。
      コメントありがとうございます!

      そうなのですね!参考にさせていただきますね。

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