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認知症患者さんに対して、退院支援をどう対応する?

今回は「認知症患者さんに対して、退院支援はどうする」について記載していきますね。

自宅や施設などから、認知症の方が入院することは、比較的多いのではないでしょうか。

治療のために安静とし、環境の変化が影響して、認知機能の低下や生活能力が低下してしまう可能性は高いという印象があります。

そのため、入院したときから、

・退院後の生活をどこで、どのようにしていくのだろうか

・医療や介護を継続して受けられるためには、どうしたらよいか

などを本人の周囲にいる人から、確認していく必要があります。

治療が終わると、現代では、在宅にあっという間に退院になります。

そのため、今後の生活を高齢者の生活の質に焦点を当てて、考えていく必要があります。

では、必要に応じて社会資源を有効的に使用するためには?生活能力の低下を起こさないことが、ポイント?薬剤管理はどうする?自宅であれば、介護負担を減らすことがポイント?解説していきましょう!



必要に応じて社会資源を有効的に使用するためには?

入院中の状態をみて、退院時の状態をある程度把握できますよね。その時、必要に応じて社会資源を使用する機会は多いと思います。

しかしながら、今まで介護保険を使用したことがなく、すぐに社会資源を使えない場合も、実は結構多いんです。

介護保険は、申請をして認定が出るまでに、1ヶ月は必要です。そのため、退院の時期や状態を考えて、医師に早めに治療期間を確認することが大切です。

明らかに介護保険を使用する場合には、入院早期に介護保険の申請、もしくは区分変更を行う必要があります。

病状によっては、身体障害者手帳の交付を申請する場合もあります。

既に介護保険をしている方の場合は、要介護認定の状況、ケアマネジャーの名前と連絡先、どのようなサービスを入院前に使用していたのかを情報としてもらうことが重要です。

介護保険を使用している場合、ケアマネジャーは圧倒的な情報を持っています。入院中の情報は、看護師がたくさん持っていますし、在宅での情報は、ケアマネジャーがたくさん持っています。

お互いに連携し合うことが、認知症患者さんの今後の生活を検討する上で、大事だといえます。

生活能力の低下を起こさないことが、ポイント?

認知症の高齢者が入院すると、治療による制限や生活範囲が、どうしても狭くなり、ADLが簡単に低下してしまいます。

そのため、ADL低下を起こさないことが、在宅退院に向けて目標になります。

治療の早期から、安静度が極端にベッド上安静ではない場合、リハビリスタッフと相談しながら、ADLの維持・向上を目指します。

在宅に退院となっても、どの程度のADLであれば生活が可能なのか、求めている生活レベルはどこなのか、家族や支援してくれる周囲の人と共に考え、維持できるように関わる必要があります。 

薬剤管理はどうするの?

認知症患者さんでは、必ず服薬管理の問題について、検討しなければいけません。

高齢者の場合では、多数の疾患を抱えている場合が多いです。

つまり、それだけ内服をしている薬が多いということ。

在宅に戻ってからも、正しく服薬をできるかが、健康を維持できる一つのポイントになります。

・完全自己管理を目指すか
・部分的に自己管理とするか
・家族や支援者が、全て管理とするか

これらを入院中に検討し、進めていく必要があります。

例えば、

・薬袋の数を減らすため、一包化にする
・内服BOXを使用してみる
・家族が、1日分もしくは1週間分をカレンダーにセットする
・訪問介護を導入し、訪問時に薬剤をセットしていく

など、患者さん毎に対応は違いますが、このような内容を行っていきます。

先日入院していた患者さんでは、インスリン注射をしていました。

入院中は、毎食前と寝る前のトータル4回、インスリン注射がありました。本人は管理できないので、家族に協力をしてもらうことになりましたが、回数が多く介護負担が強いため、1日1回1種類で、調整を医師にしてもらいました。

このように、なるべく複雑にならないように配慮することが、服薬管理につながるのです。

自宅であれば、介護負担を減らすことがポイント?

基本的には、排泄と食事、清潔についてが、介護において負担が大きいところでしょう。

認知症の方は、これにプラスして、被害妄想や介護拒否、徘徊、オムツを外してしまうなど、予想外の行動が多く、介護者に身体的・精神的負担が強くなります。

そのため、少しでも介護負担を減らすために、ケアマネジャーや訪問看護師などと相談できる体制を作っておく必要があります。

たまに、入院中の患者さんの家族で、「私は大丈夫なので、社会資源は特にいらないです。」という方もいます。

元々介護をしていて、退院後の生活が見えている場合は良いのですが、今まで経験がなく、できると言い切ってしまう方も、中にはいます。

その場合には、入院中から介護者となる家族に、実際にオムツ交換や移乗、食事介助などを体験してもらう形が良いのではないでしょうか。

やってみて、自分と思い描いていた状況とかけ離れていれば、調整をしていけばよいのです。 

いかがでしたでしょうか?

超高齢社会を迎えるにあたり、認知症高齢者の数も多くなってくることが、容易に想像できます。

そして現代では、入院日数は短くなり、在宅へ移行してきています。

つまり、認知症高齢者が、安心して在宅で過ごすためには、どうしたらよいのかを検討することが、求められています。

その方が、どのような人生を送り、どのような体験をして、大事にしていることは何か、などの情報をまとめることが、その人らしく生きていくためのヒントになります。

病院で働いている看護師は、在宅での生活を見据えながら、看護を提供しなければいけない時代になってきています。

一つ一つの知識が、患者さんの今後につながるのです。 




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