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身体拘束時の心理的ケア、どうしていますか?

今回は「身体的拘束の心理的ケア」について記載していきますね。

中心静脈カテーテルや各種ドレーン管理など、患者さんの治療のために、身体拘束をしなくてはいけない状況は、病院には存在します。

なるべく身体拘束をしたくないというのが、本音ではありますが、治療を優先する場合は現実としてあります。

身体的拘束の心理的ケアですが、あなたの病院では、行っていますか?

積極的に関わっている場合もあるでしょうし、できていない場合もあるのではないかと思います。

では、身体拘束前に検討することとは?身体拘束の最中に、どう関わる?身体拘束後に、どう関わる?解説していきましょう!



身体拘束前に検討することとは?

身体拘束前には、本当に拘束が必要なのかを検討する必要があります。

医師の指示で拘束があるとはいえ、別な方法が本当にないのかを考えます。

興奮を事前に防ぐように関わることも大事です。

このように考えた上でも、拘束をしなければいけない場面はあります。

激しい精神症状が続き、自傷行為をする場合、大事なドレーンなどが挿入されているが、認識できず、自己抜去するリスクが高い場合などが挙げられます。

特にドレーンについては、自己抜去が、生命の危険に直結するものもあるので、慎重にならざるを得ません。

あなたは、身体拘束を導入する場面に、遭遇したことはありますか?

その時、激しく拒否反応を見せたことはありませんか?

拘束具って、恐怖や不安感を確実に強くさせます。

考えてみてください。もし、自分が病院にいるのかもわからないで、目の前に拘束具を見せられたとしたら。

「何をされるのだろう。殺されるのかもしれない。」とさえ、感じてしまうかもしれません。

それほど、身体拘束は、精神的に大きなストレスを与えてしまうのです。

しかし、医療者側としては、精神面よりも本人の生命を優先してしまうのもわかります。

特に急性期は、判断が難しいところです。

身体拘束の最中に、どう関わる?

身体拘束を行う時、あなたは必死になっていませんか?

心理的余裕がないと、患者さんにも伝わってしまい、より強い恐怖感や拒否を招いてしまいます。

患者さんに言葉をかけながら、無理に抑えないで身体拘束にするのが、必要以上の精神的ストレスを与えないようにする方法になります。

では、身体拘束の最中に、どんな言葉をかけたらよいでしょう?

正直、明確な正解はないと思います。

ちなみに私が行う場合は、

「○○さん。危険予防のため、安全ベルト(体感抑制)をつけますね。」

と声をかけることも、一例としてあります。拘束具自体に拒否がある場合は、なかなか難しいことも多々ありますが、不安感を増強させない余裕のある声かけが必要です。

身体拘束後に、どう関わる?

身体拘束が終わった後、どう行動していますか?

ひと仕事終わったような感覚になっていませんか?

それは、看護師や医療者にとっては、ほっとします。

確かに、患者さんの安全は確保できたので、一理あります。

ですが、患者さんの精神面のフォローが置いてかれないように、配慮が必要です。

想像してみてください。自分が一人になり、身動きが取れない状態が続いたとしたら。

理解していなければ、怒りや不安、焦り、恐怖など、様々な負の感情が出てきます。

「これからどうなってしまうのだろう。どうやったら、これを外すことができるのだろうか。」

と考えるのが、一般的でしょう。少し時間が経過すると、生理的欲求である排泄やトイレが気になるでしょう。

全ての自由を奪ってしまう拘束なので、排泄などの対応できる部分は、フォローしていく必要があります。

一つ一つフォローすることが、精神状態を最低限配慮することにつながります。

「身体拘束をしたら、それで終わり」は決してしないでください。

やむを得ず、治療のために身体拘束をしているということを忘れないでください。

そして、必ずカンファレンスを定期的に開催し、抑制解除ができないか検討をしましょう。

少しでも抑制解除が増え、危険行動がなければ、外したほうがよいのは明白です。

いかがでしたでしょうか?

改めて、身体拘束について書いてみると、難しいと感じました。

治療上必要でも、倫理的にはどうなのだろうかと、いつも考えます。

仕方がないと思っていても、どこか引っかかる。でも、患者さんの治療リスクを考えると。

こんな気持ちになります。

病院で身体拘束をする時に大事なのは、まさにこの気持ちがあるのか、ないのか。ここがポイントになるのではないでしょうか。

気持ちがなければ、「身体拘束をして終わり」になりかねません。

患者さんの安全を守るために、「仕方なく」身体拘束をしていることを、忘れてはいけません。

そもそも、身体的拘束自体がだめ。といわれてしまえば、そこまでなのですが、現実問題として、今そこで

身体拘束が必要なケースは存在します。

あなたは、身体拘束をどう考えますか?心理的ケアを含め、考えるきっかけになれば幸いです。




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