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認知症患者さんに、関わった実例を振り返ってみた

今回は「認知症患者さんに、関わった実例」について記載してきますね。

これは、数ヶ月前の話しになるので、疾患など記憶が薄れている部分はありますが、大枠は覚えているので、書いてみることにしました。

その患者さんは、60代男性で、アルコール性肝硬変・肺炎・肺がんで、ステージⅣの末期がんです。 バイタルサインとしては、SPO2が80%代のことが多いですが、自覚症状はありません。経鼻カニューレで酸素を投与しようとしても、不快感があり、すぐに外してしまうため、医師と家族に確認し、使用しない方針となりました。

ADLは、ややふらつきはあるものの、歩行可能でした。転倒予防のために、センサーマットを使用し、意思疎通は可能な方でした。

では、実際どのように関わったのか?看護スタッフ間で、どのように看護として、統一したのか?解説していきましょう!



認知症患者さんに対して、どう関わったのか?

いくつかの場面を書いていこうと思います。

・センサーマットでナースコールがあり、無言だったが、やや焦っている様子で行動した場合

私「どうされましたか?」

Pt「いや、ちょっとね。」

私「わかりました。では、ご案内しますね。」

と伝えると、やや焦っている様子が見られました。そのため、トイレへ歩行誘導すると、そのまま安心した様子で、便座に座りました。

なぜ、すぐにトイレへ誘導を選択したかというと、この患者さんの情報を事前に確認していたからです。

また排泄欲求は、誰にでもありますよね。少し焦った様子で歩き出そうとしていたので、「トイレなのかもしれない。」と考えたのです。

・上記と同じシチュエーションですが、冷静に行動しようとしている場合

私「どうされましたか?」

Pt「ちょっとそこまで行ってくる。」

私「わかりました。少し身体が辛そうなので、そこまで一緒にお手伝いしますね。」

Pt「はい。わかりました。」

といって、病棟を一周しました。その後、デイルームに案内すると、怒ることなく座りました。

私「お茶や雑誌がありますが、いかがですか。」

Pt「そうするよ。緑茶でね。」

と話していました。行動をするまでは、近くで見守りを続けて、行動開始時には、すぐにかけつけ、患者さんのベッドまで付き添い歩行をしました。この場面では、行動を制止しなかったのが、ポイントなのかなと思います。

誰でもそうだとは思いますが、自分が思った欲求を叶えられないと、不満ですし、状況によれば、怒ることもありますよね。

認知症患者さんの場合には、特に欲求を叶えられないことが、そのまま不穏につながることもよくあるので、覚えておきましょう。

・ベッド上で、何かを探している場面

ある時、訪室すると、患者さんが何かを探している様子が見られました。

私「何か探しものですか。」

Pt「あれを探しているんです。」といい、荷物を指さしていました。

私「これでしょうか。お手伝いしますね。」と話して、一つ一つ確認をしていきました。

汚れたバスタオルがあり、ビニール袋に入れてあるのを見たところで、

Pt「これだよ。これを出してくれないか。」と話して、上半身裸になってしまいました。

私は、正直汚れたバスタオルだし、どうしようと迷いました。でも、なぜそれを求めているのかが、なんとなくわかりました。

その方にとっては、入浴後のイメージになっていたのです。それに気づいた私は、

私「今、新しいタオルをお持ちしますね。待っていてください。」と伝えて、新しいバスタオルを渡すと、それで上半身を拭いていました。拭き終わるタイミングで、

私「では、上の服も着ましょうか。風邪引いたら大変ですし。」と伝えると、

Pt「そうだね。」と話し、服を着ていました。

何を求めているのか、すぐに気がつかない場面って、たくさんありますよね。最悪気づかない場合でも、行動を抑止することはしてはいけません。行動には、必ず意味があるからです。

看護スタッフ間で、どのように看護として、統一したのか?

上記でも、少し触れましたが、基本的には、その人らしい生活を支援するというスタンスで、看護をしようと統一しました。

本来であれば、SPO2が低値で呼吸困難感が出現するリスクは、十分あります。ふらつきもあるので、歩行時に転倒するリスクも十分高いです。

身体面だけを考えれば、ベッド上安静ですし、治療上必要であれば、身体抑制も考えなければなりません。

でも、しませんでした。

認知症という部分で、行動制止をすることが、患者さんにとってデメリットの方が大きいと考えたため。その人らしい生活をすることが、家族と医師、看護師の意見が一致したから。

もし、自分が同じ立場だとしたら、どう合ってほしいかを考えると、同じ判断をして欲しいなと個人的には、思いました。

食事も、誤嚥するリスクが非常に高いため、本来であれば禁食が妥当なのですが、食欲が見られていたため、止めませんでした。

痰がらみがあるときは、すぐに吸引をして、対応するようにしました。

徘徊をするようなら、納得するまで、看護スタッフが交代しながら、付き合うようにしました。

正直、多忙な勤務の中で、一緒に付き添うのは大変ですが、でも大事なことだと統一して、関わるようにしました。

いかがでしたでしょうか?

認知症患者さんは、様々な生活背景があるため、一概にどの関わりがよいとは、言い切れない部分があります。

でも、共通して大事なのは、今まで生活していたその人らしい生活を継続できるように、支援することではないかと思います。

理想と現実は、難しいのかもしれませんが、できる範囲で、看護ケアを提供することが、重要なのではないでしょうか。

正しい知識をつけると、応用力がつくようになります。その結果、患者さんに合ったケアをより提供できるようになります。




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