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急変時の記録を、正しく書くためのコツとは

今回は「急変時の記録を、正しく書くためのコツ」について記載していきますね。

あなたは、急変に遭遇したことがありますか?

それは、外来でしたか?入院中の患者さんでしたか?

急変って、突然起こりますよね。その時、最優先するべきことは、患者さんの生命の危機を脱するために、どう対応したらよいのかを考え行動します。

看護師が1人または2人の場合、記録をとるということは、恐らく難しい状況でしょう。

しかし、応援を呼んで急変対応チームとして動いた時には、行った処置を、誰の指示でいつ行ったのか?家族への説明はどのようにしたのかなど、正確な記録が求められます。

では、急変時の看護記録は、どのような用紙があるといいのか?時間の書き方は、急変の場合、特に必要?時間管理をするのも、記録担当者の役割?正しい記録の一例って?解説していきましょう!



急変時の看護記録は、どのような用紙があるといいのか?

私の場合だと、普段の患者さんの記録は、電子カルテに入力しています。

しかしながら、急変時の看護記録を、同じように電子カルテに残すことは困難です。

理由として、同じようにメモをとるだけでは、細かい記録を全て書くことは、難しいのです。

書いたつもりでも、肝心な情報が抜けていたということを、経験したことはないでしょうか。

急変の現場は、緊張の連続です。記録を正確に残すことは、メモだけでは厳しいです。

さらに、メモを電子カルテに入力する時間は、正直いらないです。

できれば、その場の処置や記録を、記録用紙に残すと、その場で完了して効率がいいですよね。

私が働いていた救急外来では、緊急用の看護記録用紙がありました。

どのような内容かというと、

・実際行った点滴や針、尿道留置カテーテルをチェックするだけで、コストがとれるようにしてある
・時刻を書けるように、してある
・患者さんの状態を時系列に書けるようにしてある
・どのように急変をして、急変対応を開始しなのかを書く欄がある

などの工夫をしていました。

時間の書き方は、急変の場合、特に必要?

記録を書いていく上で、除細動やアドレナリンなどの薬剤を投与、行った時間については、○時○分○秒というように、

秒単位まで記載するのが、大切になります。

なぜかというと、除細動を1回目行ったとして、その後、明らかに患者さんの体動があるなどを除き、胸骨圧迫を2分間行いますよね。

その時、分単位で記載していると、正確な2分間隔からずれてしまいます。

薬剤についても同じで、第一選択薬であるアドレナリンを投与後、時間を見て、再度投与や別な薬剤が検討されるので、時間は細かく記載する必要があるのです。

時間に関して、さらに話すと、そのチームで動く時の時計は一つに統一しましょう。

腕時計や病室の時計を統一しないと、秒単位で処置を行う時に、正確ではありません。記録者は、「○○の時計を基準にします。」と一声かけると、統一した時間管理を行うことができます。

時間管理をするのも、記録担当者の役割?

直接介助をしている看護師や処置をしている医師は、時間の感覚があまりないのではないでしょうか。

目の前の生命の危機に全力で集中している時は、時間を忘れるものです。

もちろん記録を書いている人も、同じ現場にいるので、緊張状態ではあります。

ただし、1歩引いて、時間の管理をしやすい立場でもあるのです。

超緊急時の心肺停止状態の場合には、この時間管理がとても重要です。

・2分毎にパルスチェック(呼吸の有無や頸動脈が触れるか)
・薬剤投与の時間
・2分毎の除細動

など、記録を書きながら、時間管理も同時に行う必要があります。

時間になったら、

「パルスチェック後、2分経過しました!」
「薬剤投与してから、5分経過しました!」

というように、蘇生チーム全員に聞こえるように、伝えましょう。

正しい記録の一例について

急変時の看護記録を記載するのは、大変なことです。簡潔明瞭に書くのはよいことですが、簡潔すぎて、よくわからないことがあります。

基本的には、客観的に第三者がみても、わかるように記載することが大事です。

例えば、

○時○分、部屋を訪室すると、反応がないので、応援要請

頸動脈触知不可。人工呼吸開始

モニター装着し、末梢静脈ルートを確保。ソルラクト500mlを滴下開始。アドレナリン投与

頸動脈触知可。血圧62/30 HR=120回/分 JCS300

このような看護記録があったとします。いかがでしょうか?なんとなくわかるような気もしますが、ちょっとわかりづらいですよね。

では、

○時○分、ラウンドをしている際に、うめき声が聞こえたため、部屋を訪室した。大きな声をかけたが、反応がない。ナースコールで看護師を呼んだ

気道確保をしたが、呼吸はなし。頸動脈も触知できない。胸骨圧迫を開始した

応援に来た看護師に、バックバルブマスクで人工呼吸を開始した 

さらに、応援に来た看護師と医師が、モニターを装着。心静止の波形のため、胸骨圧迫を継続しながら、右正中皮静脈に20Gの留置針を挿入。医師の指示で、ソルラクト500mlを滴下開始した。同時に、医師がアドレナリン1mgを、投与した

その後、頸動脈触知が可能となるが、呼吸脈拍は弱い。血圧62/30 HR=120回/分、SPO2=95% JCS300のため、要経過観察

と書いてみると、どうでしょう?

ほんの一例を書いてみましたが、誰が、いつ、何を、どこに行ったのかがわかりやすくなったのではないでしょうか。

いかがでしたでしょうか?

記録の内容が、あやふやになってしまうと、処置をしっかりやっていない風にみられてしまうことがあります。実際には、そのようなことはないと思いますが、記録上、そのように言われてしまうのです。

急変時の記録を、正しく書くのは難しいです。私自身も、救急外来に移ったばかりの頃は、うまく書けない時期がありました。

それは、記録の残し方について、よくわかっていなかった部分もありますし、処置の内容を知識として、完全に把握できていなかったこともあります。

わからないで、記録に残すというのは、難しいですよね。まさに新人看護師の感覚と同じだと思いました。

「何を言っているのか、正直わからない。でも、書かないと。覚えないと。」という感覚です。

経験は必要でしょう。でも、同じぐらい幅広い知識も必要です。自分自身が理解していることは、記憶に残りやすいと思います。正しい知識を少しずつで良いので、身につけることで、いざという時に、力を発揮できるのです。




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