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便失禁が多い患者さんの、皮膚障害予防について

今回は「便失禁が多い患者さんに対して、皮膚障害予防」について記載していきますね。

急性期の患者さんにしても、慢性期の患者さんにしても、皮膚トラブルってありますよね?

トイレに自力で行ける人の場合は、水様便が頻回だとしても、 大きなトラブルにはなりづらいです。

しかし、自力でトイレにいけず、便失禁が頻回になってしまうと、皮膚剥離、発赤など、皮膚障害を起こしてしまいます。

水様便になってしまう原因には、色々考えられます。

・抗生剤投与による副作用
・長期禁食からの、食事開始
・急性腸炎や腸に関する疾患

など、色々な原因があります。水様便の原因に合わせて、整腸剤や止痢剤などを使用していきますが、それでもすぐに水様便が止まらず、経過します。

特に高齢者の場合は、栄養状態が低く、皮膚が脆弱な場合も多いので、 その間に、適切な対応をしていないと皮膚トラブルを起こしてしまいます。

では、皮膚障害を予防するために、どのように対処をすると良いのか?びらんなど、皮膚障害を起こした場合には、どう対応するのが良いの?そもそも、水様便が続くと、なぜ皮膚トラブルを起こすの?解説していきましょう!



皮膚障害を予防するために、どのように対処をすると良いのか?

皮膚の表面って、何も問題ないときは、皮脂膜に覆われて、守られているんです。

この皮脂膜っていうのは、バリア機能を持っているので、尿や便などの刺激物が多少付着していても、通常は皮膚障害を起こしません。

では、なぜ皮膚障害を起こしてしまうのでしょう?

それは、オムツを長期的に使用し、尿や便が持続して付着、そして、お尻拭きなどで拭き取る時の摩擦で、皮膚が脆弱になっていくからです。

じゃあ、皮膚障害を予防するためにはどうしたらいいの?という話しになりますよね。予防には、

・ ワセリンやアズノールを塗布し、皮膚保護する
・油性軟膏を塗布して、皮膚への付着を予防する

このように対応していきます。

水様便が頻回=皮膚の観察を行い、必要時予防する

というように考え、観察していく必要があります。

皮膚トラブルが起こりそうで、予防をしている場合には、

・便の汚れは、できるだけ擦らないようにして、取り除く
・汚れは洗い流すと、皮脂がはがれてしまい、結果として悪化する

というように、覚えておきましょう。汚れがあると、擦ってきれいにしたくなりますが、悪化する恐れがあるので、ケースバイケースになります。

軟膏が汚れと一緒に取れた場合には、もう一度塗って、皮膚保護をするようにします。

びらんなど、皮膚障害を起こした場合には、どう対応するのが良いの?

栄養状態が悪く、予防をしていても、皮膚障害を起こしてしまう場合もよくあります。

びらんを起こしてしまった場合には、程度によりますが、軟膏が塗りづらいこともあります。

その場合、一つの処置の一例としては、ストーマ用の皮膚保護剤を使用している方が、以前いました。その方の対処としては、

・ストーマ用の粉状皮膚保護剤を散布して、下地を作る
・その上に油性軟膏を塗布
・水様便があっても、洗い流さずに拭き取るのみ
・その都度、軟膏を塗布する

というように対応していました。つい洗い流したくなりましたが、結果として悪化するのを知っていたので、ぐっと我慢していた記憶がありますね。

そもそも、水様便が続くと、なぜ皮膚トラブルを起こすの?

なんとなく、水様便が続くと皮膚トラブルを起こすイメージはあると思いますが、

なぜ皮膚トラブルを起こすのでしょうか。

一つの原因だけでは、皮膚トラブルは起こりにくいです。複数の要因が絡み合って、皮膚トラブルを起こします。
具体的には、

・高齢者に多い皮膚脆弱
・尿、便失禁が持続している
・皮膚のバリア機能が低下している
・頻回に洗うことで、皮脂がとれていく

これらなどが、複数絡み合って、皮膚トラブルが発生します。

なので、逆に考えると、要因を予防することができれば、皮膚トラブルが発生しないことになりますよね。

そのためには、適切なアセスメントが求められます。

・なぜ、水様便が続いているのか
・要因がいくつも絡み合っていないか
・軟膏の予防を開始したほうがよいのか

などをアセスメントし、適切な対処をしていくことが、大切になります。

いかがでしたでしょうか?

看護の現場、介護の現場など、様々な場所で想定されるのが、便失禁による皮膚トラブルです。

皮膚の状態に合わせて、適切な対処をしていくのが、大切になります。

そのためには、皮膚の状態をアセスメントする能力が求められます。

正しい知識をもつことで、皮膚トラブルに発展する前に、予防することにつながります。

毎日を安楽に過ごせるように、水様便が多い方は特に、観察をしていきましょう!




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