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たった一晩で悪化する褥瘡。円座はなぜだめなの?

今回は「たった一晩で悪化する褥瘡。円座はなぜだめなのか」について記載していきますね。

私が、救急外来で働いていた頃、意識がなくなって家で倒れていた人が、運ばれてくることって、結構多いんです。

普段私たちは、無意識に体圧分散を行い、寝返りをしています。だから、同一部位に圧力がかかりっぱなしの状態にならないのです。

私が学生の頃、同一体位でどの程度いられるのか、体感することがありました。

どれぐらい、同一体位でいられたかというと、

およそ30分が限界でした。

不快感が出てきたところで終了しましたが、あの状態が2時間、4時間、半日と経過してしまったら。

褥瘡ができてしまうのだと思いました。

では、なぜ一晩同一体位だけで、褥瘡が発生してしまうのでしょう?昔、良いとされていた円座が、なぜだめなのでしょう?褥瘡の患者さんの検査データは、何をみたらいいの?解説していきましょう!



なぜ一晩、同一体位だけで、褥瘡が発生してしまうのでしょう?

介助者は、動けない患者さんや利用者を、体位変換していますよね。

確かに体位変換は、大変有効的ですが、ただ体位変換をすればよいということではありませんよね。

体位変換をする場合に、

・なぜ行うのか?
・体位変換をした後に、何に注意するのか?
・どのような角度が適切なのか

これらを理解していないで、体位変換を続けていると、いずれ褥瘡を作り出すきっかけになるかもしれません。

褥瘡=圧迫と時間

というイメージが強いと思います。

でも、これだと不十分で、本当は、

・ズレの力
・引っ張られる力

これらが影響をしていて、全て混じり合ったときに、褥瘡が発生していきます。

昔、良いとされていた円座が、なぜだめなのでしょう?

「円座は、褥瘡発生をさせるから、よくない。」

こんな風に、聞いたことがある人が、ほとんどだと思います。

でも、なぜだめなのでしょうか?

これは、意外に知られていないのではないかと思います。

円座禁止の理由としては、

・円座においた皮膚に、ズレの力が加わるので、結果として褥瘡の治癒を妨げる
・円座による圧迫が考えられ、褥瘡周囲の血流を遮断する可能性がある
・円座の中心から、体動などが影響してずれてしまった場合、かえって悪化させる

これらの理由があって、円座を禁止したほうがよいと、広まったのでしょう。

褥瘡の患者さんの検査データは、何をみたらいいの?

褥瘡の患者さんに必要な検査データは、ずばり栄養状態を評価することです。

栄養状態を表すのは、血清アルブミン(Alb)になります。

血清アルブミンは、長期的な栄養状態を表すのが特徴です。

欠点としては、長期的な部分を見れる反面、最近の栄養状態が反映されないことにあります。

褥瘡で長期的に栄養管理をしている方には、問題なく栄養管理を維持できているのかを評価する指標となります。

血清アルブミンは、3.5以下になっていくと、低栄養状態で、褥瘡の発生リスクが高まる、つまり、褥瘡の治癒も遅延することを意味します。

それ以外に、急性期の場合には、炎症や感染をチェックしていかなければいけません。

白血球(WBC)や炎症反応(CRP)を確認し、高値であれば、組織破壊が高く、感染もあるのだと判断できますし、CRPが低くなっていれば、落ち着いてきたのだと判断できます。

無事、感染が落ち着いても、低栄養状態の場合も多いと思います。

微量元素である亜鉛や銅、鉄などは、創傷治癒に有効的です。

これらを多く含む栄養剤を追加し、補う方法を主治医やNST(栄養サポートチーム)と連携し、栄養療法を進めていきます。

いかがでしたでしょうか?

一度発生した褥瘡は、治癒するまでに数か月かかります。発生しないために、低栄養状態を作り出さないのが、予防としてはよいでしょう。

もし、褥瘡が発生してしまったら、褥瘡に対しての処置ももちろんですが、栄養状態を見てみましょう。

低栄養状態の場合が多いのではないでしょうか。

皮膚科病棟で働いた経験もあるのですが、やはり低栄養状態の場合と、栄養状態が良好にコントロールされている場合の、創傷治癒の時間に差があります。

必ず疾患毎に大事なポイントはあります。正しい知識をつけることは、患者さんをケアしていく上で、とても重要です。




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