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災害医療の共通言語、CSCATTTってなに?

今回は「災害医療の共通言語、CSCATTTってなにか」について記載していきますね。

 

以前も災害について記事を書きましたが、最近では、熊本の地震について、印象が強いのではないでしょうか。

 

平時の医療は、ICUのように、一人の患者さんに全力で医療資源を投入していきますよね。

 

しかし災害時には、この需給バランスが逆転してしまいます。

 

災害医療の特徴は、医療ニーズが極端に高まり、限られた資源で効率よく行動するのを求められます。

 

その他に、平時は別々の医療機関で働いているもの同士が、一致団結し、医療を提供していかなければいけません。

 

一人でも多くの命を助ける一方で、災害現場は、危険と隣り合わせな状態でもあります。

 

今回の熊本地震でも、一回目の大きな地震の後に、もう一度大きい地震が起きましたよね。

 

そうなんです。現場は、いつ危険に巻き込まれるのかわかりません。

 

あなたは、CSCATTTって言葉を聞いたことがありますか?

 

これは、災害現場に向かうものとしては、知っておかなければいけないことになります。

 

では、CSCAってなに?TTTってなに?情報共有こそが、災害医療について特に大事。EMISってなに?解説していきましょう!

 

 

CSCAってなに?

 

CSCAとは、各々の頭文字をとって、覚えやすいようにしています。一つ一つの頭文字を解説していきますね。

 

・Command&Control(指揮と調整、連携)

 

縦の組織を指揮、他チームとの横のつながりを連携と考えます。

 

シミュレーションでも何でもよいのですが、災害医療について経験したことがある人であれば、現場は大混乱になっていることを体感したはずです。

 

自分が誰の指揮下で活動し、どのチームと連携をしているのかを把握していなければ、活動をするにあたって、間違いなく混乱をするでしょう。

 

そのため、現場にチームで到着した場合には、現場の上位組織に到着報告をし、指揮下に入る、もしくは指揮する側になる必要があるのです。

 

・Safety(安全)

 

昔のイメージだと、「がれきの下の医療」なんていう時代もありましたが、今は行いません。

 

確かに傷病者を助けることは、優先すべき内容ですが、それより救助者であるものが、被災をしては、被災者が増加する一方となります。

 

あくまで、周囲の安全を確認してから、活動することが絶対条件となります。

 

・Communication(情報伝達)

 

これ、言葉にすると簡単なんですが、現場で情報の把握をするのって、ものすごい難しいです。

 

どのような手段で情報収集を行い、何を簡潔明瞭に伝えるか。携帯電話で伝えられる状況なのか、衛星電話は使用可能なのか、どんな情報を流す必要、または受け取る必要があるのか。

 

これを常に考えなければいけません。ダラダラと話しをすると、要点がわからないですし、何より他の部隊との通信を妨げる要因にもなります。

 

・Assessment(評価)

 

今まで書いてきた災害医療の体制が定まっているのか、安全確保がされているのか、通信手段は確立しているのかを評価していきます。

 

評価した結果、今後の方針を決定していくことになります。

 

方針が決まったとしても、それはあくまで「現状の災害医療」についてです。一度決めた方針でも、時間の経過と共に、再評価を繰り返して行き、今必要な状態を把握し、方針を決めていくのです。

 

まずは、CSCAを確立していくことで、実施にあたるTTTに進むことができるのです。

 

TTTってなに?

 

では、実施する部分にあたるTTTについて、解説していきますね。

 

・Triage(トリアージ)

 

トリアージについては、比較的メジャーではないでしょうか。

 

黒は死亡された方、赤→黄→緑の順番で優先度を決定していき、最大限、傷病者を助けるためにふるい分けを行っていきます。赤に対しては、優先的に処置を行い、安定化を図ります。

 

上記に書いたのは、START法と呼ばれる方法で、一次トリアージと呼んでいます。そして、改めて各々のエリアでPAT法と呼ばれる方法で、詳しく全身をチェックしていきます。これを二次トリアージといいます。

 

二次トリアージをした結果、優先度が変化したということもよくあるので、時間が許される範囲で行うことが、望ましいです。

 

・Treatment(治療)

 

実際にトリアージをした後に、治療を行う部分になります。

 

ここでの治療というのは、医療機関でいう根本的治療ではなくて、バイタルサインを安定させて、根本治療ができる医療機関まで、生命をつなぐのが基本となります。

 

ただし、状況によっては、根本治療を目指さなければ、死亡する可能性が高い場合には、その限りではありません。

 

被災の状況にもよりますが、多数の傷病者がいる場合、初動はどうしても人手が足りないことが多いです。現場の状況、傷病者の状況を判断し、今行える最善の方法を考え、処置をすることが求められます。

 

・Transport(搬送)

 

無事、傷病者を安定化することができても、安心はできません。この搬送ですが、これがなかなかスムーズに行きません。

 

被災地の状況によっては、交通手段は限定される場合が多く、厳しい状況になります。

 

そのため、現場では、搬送する順番を決定しなければいけません。基本的には、赤エリアから選択していきますが、赤エリアの中で、さらに緊急を要する傷病者を選定していきます。

 

そして、その傷病者を、どの医療機関に、どのような移動手段を使用するのかまで、細かく決めていきます。

 

情報共有こそが、災害医療について特に大事。EMISってなに?

 

どこで何が起こっているのかを把握するために、EMISが大事になります。

 

上記にも書いたように、情報共有ができなければ、適切な場所に人員や医療物資を届けることができません。

 

これは、とてももったいないことですよね。せっかくの資源を有効的に使用することができなければ、最大限、多くの傷病者を助けることができません。

 

EMISというのは、

 

・被災状況

・医療救護班の状況(派遣や活動状況)

・医療搬送状況

・厚生労働省やDMATからの情報共有

 

など、DMAT同士で活動内容や情報を共有することができます。

 

被災地からの救援要請にも使用され、病院自体に倒壊の恐れがあるのか、ライフラインの状況はどうなのか、人員不足はどうなのか。

 

このような内容を入力し、全員に「助けに来てー。」と発信することができます。

 

ただ、まだまだEMISについては、認知されていないことも多く、もし電波が完全に遮断されてしまう想定をすると、難しい部分もあるのではないかと、私は考えています。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

災害医療は、普段私達が考えている「一人の患者さんのために」という考え方ではなくなります。

 

「一人でも多くの傷病者を生命の危険から脱するためには、どう行動したらよいのか?」ということが求められます。

 

限られた医療資源で、どう行動をしなければいけないのか?

 

目の前にいる多くの傷病者からの訴えに対して、どう対処していかなければいけないのか?

 

考えさせられる事はたくさんありますが、医療者として共通している事は、全力で生命と向き合い、正しい知識を持って、医療処置を行っていくことだと思います。

 

 




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