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乳がん術後の患者さん。患側での血圧測定や採血はだめ?

今回は「乳がん術後の患者さん。患側での血圧測定や採血はだめなのか」について記載していきますね。

 

あなたは、乳がん術後すぐの患者さん、10年前などの既往歴で、乳がん術後の患者さんを看護したことがありますか?

 

よく看護師間で、

 

「乳がん術後の既往歴があるから、健側の方で採血や末梢静脈ルート、血圧測定はしないとね。」

 

なんていう風に、言われたことがあります。

 

なんとなく、乳がんの術後の方は、患側の腕で処置をしてはいけないんだなーと思っている方もいるのではないでしょうか。

 

では、なぜ、乳がん術後の患側の腕で、処置をしてはいけないのでしょうか?血圧測定を患側で行うと、どんなリスクがあるの?採血や末梢静脈ルート確保などを、患側の腕で行うと、どんなリスクがあるの?解説していきましょう!

 

 

なぜ、乳がん術後の患側の腕で、処置をしてはいけないのでしょうか?

 

乳がんの手術で、どんな処置をされているのかを考えてみましょう。

 

ポイントは、腋窩リンパ節郭清を行ったかどうかになります。

 

つまり、腋窩のリンパ節を全て取り除いたのかどうかということです。

 

リンパ節は、新しいリンパ球や免疫抗体を作り、細菌や異物を処理する、免疫機能があります。

 

この免疫機能が失われている状態のところに、処置をしたらどうなるでしょう。

 

血圧測定を患側で行うと、どんなリスクがあるの?

 

リンパ節郭清後は、周囲のリンパ管も切断されてしまいます。

 

ということは、リンパ管の輸送機能が障害されていて、リンパ液の流れが停滞しやすくなります。

 

タンパク成分が多く含まれている組織間液が、皮下組織に過剰に蓄積してしまうことを意味します。

 

その結果、リンパ浮腫を起こしやすくします。

 

では、その状態で血圧測定を患側で行うと、どんなことが予測されるのでしょう。

 

血圧測定のマンシェットの締め付けは、毛細リンパ管を破壊してしまう恐れがあるのです。

 

破壊されてしまうと、さらに組織間液が吸収されなくなり、リンパ浮腫を増悪させてしまう原因となります。

 

じゃあ、10年前に乳がんの手術で、リンパ節郭清を行った患者さんなら、どう対応したらよいでしょう。

 

基本的には同じ対応です。なぜかというと、一度リンパ節を郭清すると、元通りに再生する事はないからです。

 

リンパ浮腫を起こさないように、患側の腕は優しくケアするイメージを常にもっていたほうがよいですね。

 

採血や末梢静脈ルート確保などを、患側の腕で行うと、どんなリスクがあるの?

 

リンパ節郭清後は、リンパ節の機能が低下している状態になります。

 

免疫機能が落ちている状態の所に、採血や末梢静脈ルート確保をするということは、感染のリスクが高まることを意味します。

 

針でできたわずかな傷が原因で、細菌が侵入してしまうことを考えるため、患側での処置はしない方が良いとされています。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

どんな看護や処置をする時でも、必ず根拠を持って行う必要があります。

 

看護師になり、根拠を持って対応しているつもりが、ふとした時に、

 

「みんな、そういう風に対応しているんだ。じゃあ私もそうしよう。」

 

というように、自分の中で明確な根拠がないまま、対応していることがあるのではないでしょうか。

 

もし、根拠があいまいな状態だと、患者さんの安全・安楽を100%守ることには、つながらないでしょう。

 

知識をつけるという事は、自分の行動の一つ一つに根拠を持って行動することになります。
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