看護師に必要な基礎知識、スキルアップ、メンタルケア、コミュニケーション能力、考え方などを共有して、患者さんに適切な看護ケアを提供できるようにするブログになります。

緩和ケアに必要な看護師の知識とは

今回は「緩和ケアに必要な看護師の知識とは」について記載していきますね。

あなたは、緩和ケアを提供したことがありますか?

昔、緩和ケアには、根拠のない医療と言われた時期がありました。

でも、現在では、ガイドラインが出てきています。

緩和ケアは、根拠だけでは解決ができないことは、たくさんあると思います。

しかし、根拠を知ることで、判断や行動につながる知識を得ることは可能なので、十分メリットはあると言えます。

では、緩和ケアと終末期医療は、イコールなの?呼吸困難に対して、モルヒネは有効なの?予後が1ヶ月程度と言われている患者さん。経口摂取が減って、腹水が出てきたら、輸液は減らす?解説していきましょう!



緩和ケアと終末期医療は、イコールなの?

緩和ケアは、どのようなイメージがありますか?

「緩和ケアをするということは、治療ができないということですか?」

というやり取りを患者さんと医師で行っている場面はありませんか?

「まだ緩和ケアの時期ではないのかもしれないね。」

というような医療者間でのやり取りも聞いたことがありませんか?

従来の考え方は、がん治療を行い、残念ながら治療ができない状態になったとき、症状に対して対応する、対処療法に移行します。

この対処療法が、緩和ケアという考え方ではないでしょうか。

しかし、現在の緩和ケアの考え方は、違います。

現在では、がんの化学療法や放射線治療と並行して、緩和ケアを行います。

緩和ケアは、身体的、精神的苦痛の緩和を意味します。

がんの治療中だとしても、大小の苦痛は、必ず存在すると言ってもよいでしょう。その苦痛を緩和することが、患者さんにとってQOLを維持することにつながると考えます。

でも、患者さんは、昔ながらの緩和ケアの印象が強いのが現状です。

緩和ケアを導入する際には、しっかりと説明をして、納得した上で進めていくことが、大切になります。

ある研究結果では、がん治療と緩和ケアを並行していく場合、がん治療と必要時に緩和ケアを導入していく場合で比較をした研究があります。

その研究結果では、生存期間が長かったという研究結果が出たそうです。

この研究結果が、絶対ではありませんが、今後生存期間が延び、QOLも向上するということになれば、緩和ケアの印象が、大きく変わるかもしれません。

呼吸困難に対して、モルヒネは有効なの?

呼吸困難に対して、原因がはっきりしている場合には、処置を行うのが基本です。

しかし、複数の原因が、複雑に絡んでいる場合、呼吸困難を取り除くことが困難になります。

その時の、薬物療法の第一選択薬は、モルヒネといわれています。

モルヒネの薬効としては、呼吸中枢の反応を鈍らせる力があります。

呼吸中枢の反応が鈍るということは、呼吸回数が減少することを意味します。

呼吸困難の場合には、呼吸回数が急激に上昇していますよね。なので、それを抑制して呼吸困難感を取り除く効果を期待して、モルヒネを使用します。

研究結果からも、モルヒネの投与は、呼吸困難に有効的である結果が出ています。

ただ、モルヒネを投与しても、辛さを取りきれない場合も、やはりあります。

その場合には、持続鎮静を検討事項に加えなければいけません。

予後が1ヶ月程度と言われている患者さん。経口摂取が減って、腹水が出てきたら、輸液は減らす?

このような事例の患者さんは、多いのではないでしょうか。

以前であれば、1日輸液を1500~2000ml前後投与している患者さん、高カロリー輸液を継続している患者さんを多く見かけませんでしたか?

現在では、高カロリー輸液に関しては、大幅に減少した印象があります。

維持輸液に関しては、減少してきてはいますが、輸液量が維持されている患者さんも、見かけます。

では、浮腫や腹水などの症状が出現している場合、どう考えますか?

確かに輸液をすることで、脱水や電解質補正などが、一部できるかもしれません。

ですが、浮腫や腹水、胸水などの症状を日に日に悪化させる原因にもなります。

では、どう判断したらよいでしょうか?

一般的には、この時期の輸液は、減らしていったほうがよいとされています。それは、胸水や腹水が急激に悪化してしまうためだからです。

ですが、患者さんや家族の意向、患者さんの予後、症状の出現状況など、様々な状況が、複雑に絡みます。

明らかに、輸液をすることでのデメリットが大きい場合には、医師から患者さん、家族に説明をして納得をした上で、輸液を減少させるのが良いと考えます。

 
いかがでしたでしょうか?

緩和ケアの知識をつけて、それがすぐに行動につながるとは限りません。

ですが、アセスメントをする判断材料にはなります。

知識がなければ、何が正しいのか判断することはできません。

緩和ケアは、ルーチンに考えることが特にできない分野だと、私は思います。

もちろん、他の分野も、必要な看護ケアなのかを考える必要はあります。

患者さんにとって、良い看護ケアを提供できるために、知識をつけることは、第一歩なのではないでしょうか。

患者さんが、安楽に過ごせるために、知識を付けることは、看護師自身のスキルアップにつながると思います。




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