筋肉注射や皮下注射、尿道カテーテルの昔と今の違いは?
今回は「筋肉注射や皮下注射、尿道カテーテルの昔と今の違いは」について記載していきますね。
看護手技って、日々進化してきていますよね。
昔行われていた当たり前のことが、現在は否定されることもよくあります。
それだけ、日々研究がされ、質の高い医療を目指しているということになりますよね。
最新の情報がすぐ病院に入ることもあれば、かなり遅れて情報が入ってくることもあります。
もしかしたら、情報が入ってこなくて昔の手技のまま、日々の看護ケアを行っていることもあるかもしれません。
自分自身でアンテナを張り巡らせようとしても、なかなか日々の看護業務が忙しいことって、よくありますよね。
では、筋肉注射をしたら、もまなくて良い薬剤があるの?皮下注射をする時、皮膚をつまみあげなくても良いことがあるの?尿道留置カテーテルは固定するの?下腹部じゃなくても良い?解説していきましょう!
筋肉注射をしたら、もまなくて良い薬剤があるの?
看護学生時代、「筋肉注射をしたら必ず揉む」と学習して、実際の臨床現場でも、行ってきたと思います。
そもそも、筋肉注射をもむ理由としては、
・注射後の疼痛や発赤、硬結を減少させたいため
・吸収を早めたい
という理由があります。
じゃあ、もまなくて良いというのは、どういうことでしょうか。
もまないことでのメリットは、吸収速度が遅くなるということです。ゆっくり持続的に効果を期待したい場合には、軽くおさえる程度にします。
また薬剤をもまないことで有名なのは、アタラックスP注射液ですね。
アタラックスPは、悪心・嘔吐、掻痒感、睡眠作用などでよく使われる薬剤ですが、
腫脹や硬結が多かったといわれています。
もむか、もまないかの判断に困った場合には、薬剤添付文章中にある注射時の注意を見てみると、良いかもしれません。
皮下注射をする時、皮膚をつまみあげなくても良いことがあるの?
そもそも、皮下注射をする時、なぜ皮膚をつまむ必要があるでしょうか。
皮膚をつまみあげて行うことで、確実に皮下投与をすることができる。
つまり、筋肉注射になるのを防ぐために、行っています。
皮膚をつまみあげなくても良いことがあるというのは、インスリン注射についてです。
インスリンの自己注射ができるペン型タイプは、針の長さが4mmのタイプが増えてきています。
この注射針の長さがポイントで、4mmになると皮膚をつまみあげなくても、皮下注射が可能となります。
なぜかと言うと、表皮と真皮が2mm前後の厚さで、皮下組織が4mm~9mmだと言われています。
ということは、4mmの針の長さだと、筋肉注射になる可能性が非常に低いと考えられるため、皮膚をつまみあげなくても良いということになります。
インスリン自己注射をしている患者さんは、毎日注射をしなくてはいけないので、少しでも手技が簡便になったほうがいいですよね。
尿道留置カテーテルは固定するの?下腹部じゃなくても良い?
尿道留置カテーテルは、固定していますか?
通常、男性の場合だと、陰茎を上向きにしてカテーテルを下腹部にテープ固定するのが、一般的です。
じゃあ、それ以外の場所に固定してはいけないのでしょうか。
確かに解剖学的に考えてみると、陰茎陰嚢を圧迫する機会は少ないと思われます。
じゃあ、どういう時に、下腹部固定ができない状態になるのか。
それは、患者さんが尿道留置カテーテルを自己抜去してしまう可能性があるときです。
目に見える範囲で異物があると、抜きたくなりますよね。下腹部に固定をすると、どうしてもカテーテルが見えやすい状態になります。
その時には、大腿部に固定をして、足からカテーテルが出るようにしています。
大事なのは、下腹部や大腿部のどちらの固定にしても、ゆとりのある固定を意識して、リスクが少しでも低い方を選択する方が、望ましいのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか?
一つ一つの看護手技には、必ず根拠がありますよね。
昔も現在も、根拠を持って看護ケアを提供しています。
私がこのブログを書き続けているのは、自分自身の知識をさらにつけるという理由、知識をつけたなら、自分だけではなくて、皆で知識を共有して、患者さんに還元できたらよいと思うからです。
看護師のスキルアップをすることで、自分自身はもちろん、患者さんにも良い看護ケアを提供できることにつながると思います。
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