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看護師は、看護ケアの優先度を求められることが多い?

今回は「看護師は、看護ケアの優先度を求められることが多い」について記載していきますね。

 

あなたは、看護ケアを行う際、優先順位に迷った事はありませんか?

 

特に新人看護師や臨床経験が少ない看護師にとって、優先順位をつけるのは、難しいのではないでしょうか。

 

今でこそ、優先度を的確に判断できるようになりましたが、新人の頃は特に、迷うことがたくさんありました。

 

優先度を少しでも判断できるよう、新人看護師に対して、多重課題研修というのを、私の病院では行っています。

 

多重課題とは、2つ以上の作業が同時に発生することをいいます。

 

ちなみに、患者さん役に看護師長クラスの人ばかりなので、余計緊張すると思うのは、私だけでしょうか(笑)

 

いくつかの多重課題について、例をあげて共有できればと思います。

 

では、大部屋でAさんとBさんのバイタルサインを測定しようとしたとき、Bさんの採血と培養の指示が出た。どう行動する?患者さんを車椅子トイレへ移動しようとするとき、隣の患者さんからちょっとお願いと頼まれた。どう行動する?気管切開をしている患者さん。口腔吸引、カフ上部吸引、気管吸引、どの順番で行ったらいいの?解説していきましょう!

 

 

大部屋でAさんとBさんのバイタルサインを測定しようとしたとき、Bさんの採血と培養の指示が出た。どう行動する?

 

迷うところとしては、バイタルサイン測定、採血と培養の指示が優先すべきか、またバイタルサイン測定を、どちらを先に行うべきかというとこでしょうか。

 

まず考えるポイントとして、AさんとBさんの全身状態です。採血や培養の指示が追加で出るということは、患者さんの状態が悪い予測がありますよね。

 

Aさんの情報収集をしている中で、安定しているのであれば、Bさんのバイタルサイン測定後、採血や培養を採取するのが、良いのではないでしょうか。

 

というのも、検査は侵襲を少なからず与える場合が多いので、バイタルサインに影響を与える可能性が高いからです。

 

じゃあ、どう行動するのが良いと考えるか?

 

指示が出たら、採血や培養の採取ができるように、準備をしましょう。

 

Aさんが落ち着いている状態であれば、Bさんのバイタルサイン測定後、その流れで採血と培養の採取を行いましょう。

 

患者さんの状態によっては、採血や培養の採取が困難な場合が多いので、時間がかかりそうであれば、患者さんの負担を考え、他のスタッフに応援を頼むことを考えていきましょう。

 

患者さんを車椅子トイレへ移動しようとするとき、隣の患者さんからちょっとお願いと頼まれた。どう行動する?

 

ベッドから車椅子トイレへ介助する患者さんから、ナースコールがあったので、訪室すると、隣の患者さんからも用事を頼まれることって、経験上あるのではないかと思います。

 

まず考えるポイントとしては、隣の人の用事が何であるのかということが、重要です。

 

「ちょっと、水を持ってきて欲しい。」

 

こんな用事だと、どう判断しますか?

 

特に車椅子トイレへ連れて行く患者さんが、高齢であれば、あまり我慢することができないかもしれません。

 

このような用事であれば、

 

「車椅子トイレへ患者さんを連れて行ってから、水を持ってきても良いでしょうか?」

 

と、私なら対応するかと思います。

 

優先度をつけた基準は、失禁をしてしまうことの不快感と羞恥心に配慮をした結果です。

 

水を飲みたいという欲求はありますが、多少であれば我慢できる場合が多いという経験があるからです。

 

では、隣の患者さんから

 

「胸が苦しいんだけど、ちょっときて。」

 

という風に頼まれた場合、どう判断しますか?

 

私なら、同時に対応することが不可能だと考え、迷わずスタッフの応援を呼び、車椅子トイレの患者さんを対応してもらいます。

 

なぜかというと、胸部症状は、生命の危機に陥る危険性があるからです。

 

バイタルサイン測定や全身状態を観察し、異常があれば、医師にすぐ連絡し、適切な対応が必要です。

 

優先度を決める一つのポイントとしては、

 

・緊急性がよりあるのは、どちらの患者さんの訴えか。

・どちらも、緊急性が高い場合がある

・どちらも緊急性がない場合には、患者さんの不利益がより高い方を選択する

 

ということではないでしょうか。

 

気管切開をしている患者さん。口腔吸引、カフ上部吸引、気管吸引、どの順番で行ったらいいの?

 

痰が絡んでいる患者さんを見つけたら、あなたはどのような順番で吸引を行いますか?

 

ついつい、気管から吸引したくなることは、ありませんか?

 

吸引する順番は、しっかりとした根拠があるので、覚えていきましょう。

 

仮に気管吸引を先に行ってしまうと、どうなるでしょうか。

 

基本的に、気管切開をしている患者さんは、自力で痰や唾液を出すことができません。

 

気管チューブにあるカフ上部に分泌物がたまっていきます。

 

気管吸引を最初に行うと、吸引の刺激で反射が起きますよね。

 

もし、カフ上部にたくさん分泌物がたまっていると、カフの隙間を通って、肺に流れこんでしまうのです。

 

肺に流れこむということは、肺炎を引き起こしてしまうことになります。

 

吸引をして、より患者さんの状態が悪くなるのは、本末転倒ですよね。

 

ということで、正しい順番としては、

 

・気管分泌物の垂れ込みを防ぐために、口腔内の分泌物を除去

・カフ上部吸引を行い、垂れ込んだ分泌物を除去

・気管吸引を行い、気管支の分泌物を除去

 

これが、一般的な正しい順番となります。

 

ただし、気管チューブから痰が吹き出している場合ってありますよね?

 

その場合には、気管の分泌物を一度取り除いてから、上記の順番で対応するのが、望ましいです。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

看護ケアの優先度を考えることは、新人看護師や2年目の頃は、正直大変でした。

 

じゃあ、なぜ今判断できるようになったのか?

 

それは、臨床経験を積んだというのもありますが、根拠をもって行動できるようになったことだと、考えています。

 

根拠がはっきりしていれば、患者さんに説明をすることもできますし、自信をもって看護ケアを患者さんに提供することにもつながります。

 

知識をつけるということは、根拠を持って看護ケアをできるということになります。

 

知識がついていくと、自然と優先度が判断できるようになります。

 

といっても、優先度が両方高いと判断される場合もあります。その場合には、看護スタッフに応援を頼んで、対応していくのが良いと思われます。

 




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