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入浴中の患者さんが急変。看護師としての対応は?

今回は「入浴中の患者さんが急変。看護師としての対応」について記載していきますね。

 

あなたは、入浴中の患者さんが、急変した場面に遭遇したことはありますか?

 

入浴は、日本人にとって、とても身近な生活文化の一つといえます。

 

清潔や温まるという効果だけではなくて、疲れをとる、リラックスすることができるなど、様々な目的があります。

 

ただ、まれではありますが、普段の日常生活でも、入浴中や入浴後に体調が悪くなり、救急車で病院に運ばれる、最悪の場合、そのまま亡くなっていたというケースもあります。

 

では、入浴中に胸が苦しくなった。身体に何が起きているの?初期対応はどうしたらいいの?入浴してから30分経っても、戻ってこない。看護師が見に行くと、浴槽で溺水していた。どうしたらいいの?解説していきましょう!

 

 


入浴中に胸が苦しくなった。身体に何が起きているの?

 

入浴で、身体に悪影響を与えるリスク要因としては、

 

・高血圧、動脈硬化、糖尿病などがある

・42℃以上の高温浴を好む

・寒冷曝露がある

 

これらが挙げられます。

 

ヒートショックという言葉を聞いたことがありますか?

 

ヒートショックとは、急激な温度変化により、身体に悪影響を与えることを言います。

 

温度変化に対応するために、人間の身体は、体温を一定に保とうとします。

 

・血管を急激に収縮させる→血圧や脈拍が急激に変化する

・42℃以上の高温浴をする→交感神経を刺激するので、血圧が上昇する

・高齢者が入浴をする→温度感覚が鈍くなりやすく、のぼせたと感じない

 

というように反応し、心筋梗塞や脳血管障害のリスクを高めることになります。

 

なので、上記に書いたリスク要因がある場合には、特に注意が必要になるんですね。

 

では、胸が苦しいと訴えている場合、何が起きているのでしょうか。

 

高温浴による脱水の助長、血圧上昇による酸素消費量の増大、凝固系の異常などによって、心血管系に負荷が強くかかり、心筋梗塞を発症した可能性があると考えます。

 

もちろん、他の可能性も十分に考えられるので、安易に軽い症状だと思わずに行動することが、重要なポイントになります。

 

初期対応はどうしたらいいの?

 

まず、先入観を全て捨てることが大事です。

 

「入浴で、一時的に疲労したのだろうから、少し様子を見てみよう。」

 

というように、安易に判断しないことです。

 

もし、心筋梗塞を起こしていたのだとしたら、時間との勝負になりますよね。

 

時間との勝負の時、様子を見ていたら、患者さんの予後は間違いなく悪くなります。

 

基本的な対応としては、少しでも緊急の可能性があると感じたら、浴室を離れずにナースコールをするのが、間違いない行動です。

 

そして、迅速に対応することが、患者さんの安全を守ることにつながるので、躊躇せずに行動をするようにしましょう。

 

もし、胸が苦しい患者さんが、目の前で心肺停止状態になれば、その場でBLSを行いながら、応援要請を行います。

 

そして、迅速な除細動が必要な場合、忘れてはいけないのが、前胸部全体のパッド貼用部の水分を取り除きましょう。

 

水分を取り除かないと、電気が正しく心臓に流れないためです。

 

入浴してから30分経っても、戻ってこない。看護師が見に行くと、浴槽で溺水していた。どうしたらいいの?

 

まずは、入浴中の死亡原因、なぜ溺水していたのかを考えてみましょう。

 

入浴中の死亡原因としては、

 

・心疾患

・脳血管疾患

・溺死

 

これらが挙げられます。

 

溺水する前には、必ず何らかの原因があるのです。

 

・浴槽内でバランスを崩して、溺れてしまった

・浴槽内で、心疾患や脳血管疾患を発症し、意識障害を起こし溺れた

・浴槽内で、致死的な疾患を発症し、心停止後に水没した

 

これらが、挙げられるのではないでしょうか。

 

特に入浴中に起こる一番の可能性は、転倒による溺死になります。

 

脳梗塞の後遺症で半身麻痺の症状は、かなりリスクが高いといえます。

 

このような事故を予防するために、医療施設によっては、浴槽をなくした施設もあります。

 

私が働いている病院でも、浴槽を全て撤廃し、安全重視で対応しています。

 

では、溺水しているのを発見したときに、どう迅速に対応したらよいでしょうか。

 

まずは、溺水している患者さんを、一刻も早く浴槽から救出すると同時に応援要請

浴槽から出せなければ、湯栓を抜く

浴槽から救出できたら、その場でBLSを開始する

身体を保温するのを忘れずに、口腔内から分泌物があることが多いので、誤嚥しないように注意する

 

このように行動していき、医師や応援看護師が来たら、さらにルート確保や除細動などの処置が追加されていきます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

入浴が身体に与える状態を、十分に把握することが、看護師の知識としては大事ではないでしょうか。

 

以前は、入浴をしている患者さんが多かったので、ハラハラしていたのを覚えています。

 

30分経っても出てこなかったら、すぐに浴室に見に行って、大丈夫なのか声をたくさんかけていた記憶があります。

 

看護師の知識は、実に様々な場面で求められることが多いです。

 

患者さんの安全を守るために、知識と行動力をつけていきましょう!




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