
「勉強する量が多くて、全部できません。」
「先輩看護師が求めている知識はどこまで?」
こんな悩みを解決します。
本記事の内容
・看護学生と新人看護師の勉強方法には違いがある
・患者さんの症状から看護を考える
・薬の効率的な勉強方法
・採血データの勉強方法
・看護技術の習得方法
本記事の信頼性
・現役看護師13年目
・急性期、慢性期、終末期の全てを経験
・救急外来や消化器内科など、多くの科を経験
総合病院で看護師として12年間働き、1年間フリーランス。
現在は、施設看護師として日中のみ働きながらブログを書いています。
今回は、新人看護師の効率的な勉強方法というテーマでお伝えしていきます。
新人看護師の1年間のうち、特に最初の6ヶ月というのは
“自宅と病院の往復のみ”
になりがちで、毎日勉強の日々ですよね。
そういう日々で問題となるのが、『疲れて多くの勉強時間を確保できない』ということです。
看護の仕事が終わってから勉強をしようとすると、限られた時間しかありません。
にも関わらず、
「前回伝えた勉強をまだしていないの?」
先輩看護師からは、こんな風に言われてしまうと落ち込んでしまうものです…
この問題を解決するためには、“効率的な勉強方法”が重要になっていきます。
本記事では、新人看護師の効率的な勉強方法を5つのポイントでお伝えします。
勉強方法に悩んでいる方は、最後までじっくりと読んでみてください。
それでは、スタートしていきましょう!
Contents
新人看護師の勉強方法1:看護学生と新人看護師の勉強方法には違いがあります
まず大前提として、看護学生と新人看護師には勉強方法や時間の使い方に大きな違いがあります。
看護学生:事前学習ができて、時間を確保することができる
新人看護師:事前学習と事後学習が混じって、時間を確保できない
上記のような感じですね。
新人看護師は事前学習と事後学習の両方が必要です
事前学習の流れ
事前学習で知識をつける
↓
臨床現場の看護場面で活用する
↓
知識不足の部分を事後学習で補う
新人看護師の行動するスタンダードな勉強方法が、上記です。
たまに事前学習または事後学習のみをしている新人看護師がいますが、これはオススメしません。
なぜなら、事前学習のみだと知識不足が起こる可能性がありますし、事後学習のみだと知識をつける量が増えてしまうからですね。
とはいえ、
「仕事が終わってから、勉強する時間がありません・・・」
こんな毎日を過ごしているはずです。
新人看護師に必要なのは、時間を有効活用する
“効率的な勉強方法”
になります。
一つ一つの効率的な勉強方法について、解説をしていきますね。
新人看護師の勉強方法2:患者さんの症状から必要な看護を考えることが大切です
事前学習の場合
どんな疾患なのか
↓
主な症状
↓
観察ポイント
↓
必要な看護ケア
↓
異常時の対応
という流れで、疾患名から少しずつ範囲を広げていくのがスタンダードですね。
ただ、患者さんがここにはいないので、どうしても一般的で広く浅い知識になりがちです。
そこで事後学習が重要になっていきます。
事後学習のポイント
患者さんにどんな症状があるのか
↓
観察すべき内容
↓
どんな疾患なのか
↓
観察項目が必要な根拠
↓
異常時の対応(早期発見と対応ができるように)
↓
なぜ、異常時にこの対応が必要なのか
事前学習との大きな違いは、
“患者さんが目の前にいるので具体的”
という点ですね。
事後学習の流れに沿って学習することで、効率的に知識をつけることができるので、実践してみてください。
新人看護師の勉強方法3:薬の勉強方法は、患者さんと関連づけると覚えやすいです

新人看護師のほぼ全てが、薬を覚えるのに苦労しますよね。
では、どう勉強していくと良いか解説します。
患者さんの内服している薬を調べると理解が深まります
薬を勉強するポイント
患者さんが内服している薬の作用と副作用を調べる
↓
なぜ内服しているのか、疾患と作用から考える
↓
副作用は出ていないか調べる
この流れで勉強するのをオススメします。
私が新人看護師の頃、よく見かける薬から手当たり次第に調べていた時期がありました。
薬の辞書に付箋をたくさんつけていましたが、全く頭に残りませんでした。
理由としては、
“患者さんと薬がリンクしていない”
というのが理由ですね。
患者さんが内服している薬を調べると、リアリティがどんどん増して、薬の知識が頭に残るようになっていきます。
薬の知識をつけるメリット
・患者さんの全身状態がどういう状態なのか把握できる
・治療方針を理解することで、看護ケアに役立てる
・薬の副作用を理解して、正しい観察をする
上記のメリットがあるので、焦らず目の前の患者さんの薬に対して、一つ一つ調べていくようにしましょう。
新人看護師の勉強方法4:患者さんに関連する採血データから学ぶと、理解が深まります
採血データを全て理解するのは、なかなか大変ですよね。
大事なのは、患者さんの採血結果の異常値を調べて、患者さんの疾患とリンクさせることです。
採血データを勉強するポイント
受け持った患者さんの採血結果を確認
↓
異常値が出た検査項目に対して、一つ一つ確認
↓
患者さんの疾患と検査結果を調べる
↓
検査結果について、先輩看護師に質問する
この流れを繰り返すことで、採血データの知識をつけていくことができます。
「先輩看護師に質問しないとダメですか?」
こう思うかもしれませんが、これには理由があります。
採血データというのは、
“複数の検査項目から予想できる”
という点があるからですね。
新人看護師が、そこまでたどり着くのは経験上、難しいです。
一つ一つの検査項目を理解した上で質問をすれば、嫌な顔をする看護師はそう多くはありません。
検査項目を調べ、先輩看護師に質問をしながら知識をつけていくようにしましょう。
新人看護師の勉強方法5:看護技術を学ぶには、事前学習と回数が全てです
新人看護師のプレッシャーの一つが、看護技術を覚えることですよね。
これは正直、一つしか方法がなくて
“事前学習と回数”
これしかありません。
知識をつけただけではうまくいきませんし、ただ経験だけすれば良いというものでもないです。
新しい看護技術を学ぶポイント
・看護技術の事前学習(イメージトレーニング)
・回数をこなす
この2点を繰り返すようにしてください。
1回で覚えられなくても大丈夫です。
私は腑に落ちるまで、怒られながら何度も先輩看護師に確認しました。
看護技術というのは、100%腑に落とすことが重要になります。
それが自信にもなりますし、看護ケアの質を高めることにつながるからですね。
看護技術は一度マスターすると、一生モノのスキルになるので、反復練習をしていってください。
まとめ:新人看護師の勉強方法を一つずつ実践すれば、知識不足から卒業します
新人看護師の勉強方法をまとめると、
・新人看護師は事前学習と事後学習の両方が必要
・患者さんの症状から調べると、効率よく学べる
・薬の勉強方法は、患者さんと関連づけると覚えやすい
・患者さんに関連する採血データから学ぶと、理解が深まる
・看護技術は事前学習と経験数をとにかく増やす
上記になります。
新人看護師には、
勉強する時間<学ぶべき知識
という状況になりがちで、効率よく勉強できることが求められます。
睡眠不足になれば、看護の仕事に支障が出ますからね。
本記事を参考にして、効率よく学ぶことができれば嬉しいです。